こんにちは。あらいです。
先日、郷内心瞳さんの『拝み屋郷内 花嫁の家』を読みました。
この本は実際に拝み屋を営む筆者が、余りに忌まわしい話だった為に長年語らなかった『花嫁』に関する二篇の怪異譚を一冊にまとめたものです。
- 海外のホラーより日本のホラーのほうが好き
- じっとりジメジメするようなホラーが好き
- 幽霊や怪異に関する話が好き
という方には是非一度は読んで欲しい作品です。
目次
『拝み屋郷内 花嫁の家』ってどんな本なの?
『拝み屋郷内 花嫁の家』は2014年の9月24日に発売された『拝み屋怪談』シリーズの二作目の作品となります。
ページ数は379ページで平均で6時間程度あれば読み終わると思います。
また、現在は文庫版の方が絶版となっておりかなり高値で売られているようです。
著者の郷内心瞳(ごうないしんどう)さんってどんな人?
本の内容に触れる前にまずは著者の郷内心瞳さんについてご紹介します。
郷内心瞳(ごうないしんどう)(@shindo_gonai)
- 1979年宮城県生まれ
- 実際に郷里で拝み屋を営む
- 2013年「調伏」「お不動さん」で第5回『幽』怪談実話コンテスト大賞受賞
やはり気になるのは実際に拝み屋を営んでいるという点ですよね。
作中の文章を引用すると拝み屋とは
家内安全に交通安全。安産祈願に合格祈願。地鎮祭に屋敷祓い。先祖供養にペット供養。平素、私が手がける仕事の大半は、概ねこのような感じである
『拝み屋郷内 花嫁の家』より
といった事を生業としているらしいです。
本のあらすじ
その家に嫁いだ花嫁は、必ず死ぬ……
その家に嫁いだ花嫁は、必ず死ぬ。これまでも代々の花嫁は数年の内に亡くなっていた。この家に嫁いだ女性から相談を受けた著者は、いくども不可解な現象に悩まされる。戦慄の連作「花嫁の家」を含む怪談実話集。
KADOKAWAより参照
本作は、「母様と呼ばれる怪異とは一体何なのか?」というテーマの『母様の家、あるいは罪作りの家』とあらすじにある「嫁いだ花嫁が必ず死ぬ家の秘密」がテーマである『花嫁の家、あるいは生き人形の家』という二つの物語を軸に話が展開していきます。一見全く関係の無さそうな二つの話ですが、物語を読み進めていくと...?
『拝み屋郷内 花嫁の家』を実際に読んだ方のツイート
拝み屋・郷内心瞳さんの怪談本にハマって読んでるんですが、「花嫁の家」・・・・傑作すぎた。メチャクチャ面白かった。怖いんだけど、面白すぎて、怖さがぶっ飛びました。
— 安彦麻理絵 (@abikomarie) June 4, 2020
「拝み屋郷内 怪談始末」の続編「拝み屋郷内 花嫁の家」…の前半部分「母様の家、あるいは罪作りの家」読了。血筋系因縁系は怖いよぅ。そして油断してたらあの子(明言してないけど多分)が出てくるんだよ郷内さんの周りにはっ…(´Д`|||)しかも最後の方はまさかの、だだ泣き…。
— 三宅亜矢 (@aya_miya_ponz) July 15, 2015
拝み屋郷内 花嫁の家
— ジャミラは崩れた (@sunaaji) October 10, 2014
これは面白い。久々に怖かった。所々?と思うところもあったけど、実話怪談系の中だと小野不由美の残穢にも通ずる部分、因縁物や閉鎖的な環境ゆえの盲信と恐怖みたいな要素が私好み。特に、読んでるうちにそれぞれの怪談の繋がりに気づくとこが怖い
『拝み屋郷内 花嫁の家』読了後の感想
こ...こえええええええええ!!!
いや、冗談抜きで今まで読んだ中でもトップクラスの怖さですわ。
他の方も言っていますが、文章の構成が物凄く上手い。
先程もちょろっと言いましたが本作は『母様の家、あるいは罪作りの家』と『花嫁の家、あるいは生き人形の家』という二篇の怪異譚を主軸に物語が展開していきます。
作中の最後の方までこの2つの話は全く関係の無いものとして語られます。
でもね
繋がってくるんですよ...
場所も登場人物も違う全く別の話として語られた2つの怪異譚が深いところで実は繋がってたんです。
事実は小説より奇なりという言葉は正にこの本の為にあるっていうレベル...(汗)
この本を読んだ後に暗闇とか鏡が見たくなくなる....そんな作品です。